今日で128期生の“国家試験”（実技）が終わります。

　午前11時頃だったか、本日試験を迎え、試験会場に向けて学校を後にする理容科の学生を見かけました。担任の先生が校門の前でその学生を見送っており、もうだいぶ離れていましたが先生が名前を呼びかけると、ニッコリ振り向いてピースサインで応えてくれました。

　一人、試験会場に向けて歩く“後ろ姿”はどことなく心細げで、思わず心の中で「ガンバレ！」と祈らずにはいられませんでした。しばし一緒に見送った先生も「ガンバレ！」と祈っていたに違いなく、それどころか日頃から学生に接し、尚かつ技術指導や生活指導をもしている担任の心境は、幾ばくかと思った次第。

　昨今、“仲間との絆や信頼”をテーマに数多くのドラマや映画、アニメなどが作られ、その“大切さ”がクローズアップされております。それはそれで大変に結構なことでありますが、長い人生では、時として何らかの局面に“一人で立ち向かう”ことが求められることもあり、仲間の助けが及ばない場面というものにも出くわす可能性がある。自分一人のチカラで何とかしなければならないことも、或いはあるのかもしれない。

　人の人生はそれぞれ。これから何かに“一人”で立ち向かったり、誰かに助けられたり、いろいろあるのだろうなぁと、彼女の“後ろ姿”に思ったのでありました。