本学（国際文化理容美容専門学校 渋谷校/国分寺校）に本拠を置く『美容考古学研究所』（村田孝子 所長）の活動が活況を呈している。

　同研究所では、月一のペースで『土偶サロン』をオープンして土偶ばなしや縄文ヘアの四方山（よもやま）に花を咲かせているようでありますが、やればやるほど疑問点が噴出しているもよう。

　先日開かれたサロンでは、『結髪土偶』と呼ばれる土偶群についての考察が試みられ、ゲストに招いた土偶研究家の譽田亜紀子（こんだあきこ）さんを始め、同研究所の篠原主任研究員や参加した彫刻家の青野正さんらが喧々諤々（けんけんがくがく）意見交換を展開しておりました。

　ハナシはまず「どんな理由で土偶は作られたのか」から始まり、頭部にある髪型のような模様は「そもそも髪型ではないのでは」というものの他「土偶の模様は脳や内臓を表現したもの」との学説も紹介され、さらには「土偶づくりを専門にした人はいたのか」「作りながらの移動はあったのか」といった展開もあり、当然のごとく結論の出ぬまま、縄文ロマンへの飛行は続いたのでありました。

　ちなみに、北海道の函館で出土した『中空土偶』は、縄文の頃に本州から持ち込まれたとの説もあるようで、土偶についてはその出自についてもさまざまな学説があり、ましてや土偶の髪型ともなれば真実は闇のまた闇。

　土偶の世界、髪型を推論するのも再現するのも、地底や深海、はたまた何百億光年も広がる宇宙の暗黒を旅するようなもので、実に楽しい作業のようであります。