地震雷火事親父(じしんかみなりかじおやじ)。

　かつて、世の中にあるコワイモノを怖い順に並べてこう呼んだ。

　このコトバ、初見は1831年に「わらべうた」を集めて発行された『尾張童遊集』だそうで、江戸後期に名古屋近辺の子供たちが声を揃えて囃（はや）していたものが全国に広まったのだそうだ。

　現代では、戦争や感染症、異常気象にネットでの誹謗中傷などなど、コワイモノの枚挙にいとまはないが、親父がランクインしている往時の世情を考えると、当時は割と平穏な世の中だったのだろうなぁと推測できたりもする。否、ホントにかつての親父は怖かったのかもしれないが…。

　とはいえ、今でも地震と火事は充分にコワイモノで、その被害を想定した保険商品も用意されるほど。

　だからワタクシたちは、常日頃から地震に備え、火事を出さないよう注意を怠らないことが肝要ということになる。

　火災に限っていえば、その対策は個人レベルに留まらず、国や自治体でも対応策を練っており、『東京消防庁』では、火災への注意喚起を促すべく『優良防火対象物認定表示制度』なるものを設け、万全な防火安全対策を施している建物に対して『優マーク』と呼ばれる『優良防火対象物認定証』を交付して防火意識を高めるための啓蒙活動をしているのだそうだ。

　この度、本学（国際文化理容美容専門学校 渋谷校/国分寺校）の国分寺校が、認定期間満期で失効する同認定の再認定を受け、『東京消防庁 国分寺消防署』より『優良防火対象物認定証』の交付を受けておりました。

　江戸でコワイモノは地震雷火事親父。時は進んで令和の今、親父はコワイモノどころか、弱いモノになってしまったのかもしれませんが、この先、地震雷火事がコワイモノでなくなる日は訪れるのでありましょうか。