百聞は一見にしかず。

　昔から使われているこのコトバ、ホントに100回も聞いたことが1回見たことに及ばないのかと、甚だ疑問に思うところではあるが、世の中、見なけりゃ分からないものは多い。というか、見なけりゃ分からないものだらけだ。

　人が得られる知覚情報のうち、視覚から得る情報が8割を占めているというのは有名なハナシ。だけど、嗅覚や聴覚、触覚や味覚など残りの知覚から得られる2割の情報が、けっこう大事だったりする。なのに人はあまりに視覚情報に頼っているから、頻繁に見た目に騙されたりするわけだ、ワタクシを含め…。

　否、そうじゃない。ほんとは全体の8割を占める視覚情報の中に、大事な情報が潜んでいると考えられないだろうか。そうじゃないなら視覚情報が8割を占めるというのは解せないハナシだ。もっと6割とか5割とか占有率は低くていいハズだ。

　そう考えると、多くの人は視覚情報に潜む重要な情報を、文字どおり見過ごしているに違いない。

　でも、いったいどうしたら人は視覚情報に潜む全ての情報を知覚できるのだろう。

　否、知覚はしているのかもしれない。それを記憶できないだけだ。

　知覚したもの全てを記憶するのは至難の業で、人類が新たな脳の使い方を獲得しないかぎり不可能だといわれている。唯一それができるのがサヴァン症候群の人など、脳の機能に大きな偏りがある人たちなのだそうだ。それでも一つの感覚器官からの情報しか記憶できないらしい。

　それはさておき、そんな視覚情報に訴えかける『学校見学会』が本学（国際文化理容美容専門学校 渋谷校／国分寺校）で先週末に開催され、参加された多くの皆さんが授業の様子を見学し、視覚情報の収集に励んでいるようでありました。

　さて、参加された皆さんはどれくらい知覚した情報を記憶できたのでありましょう。