おままごと。

　小さな子供の頃によくしていた遊びだ。

　でも、ワタクシはわりとすぐにおままごとを卒業し、他の遊びに興じるようになったと記憶している。

　そう、LGBTが叫ばれる昨今ではあるが、おままごとは圧倒的に女子の遊びだった。だからか、タラちゃんだってリカちゃんのおままごとにつき合わされるのはいつも渋々だ。でも、稀におままごとに嬉々として興じる男子もいたように思う。

　そのおままごと、もともとは飯事（ままごと）と飯の字を当てていたとおり、家庭での食事風景を模した遊びだったという。

　で、何故ままごとが女子の遊びなのかというと、それは社会の役割に起因したものといえ、今でこそ家庭の仕事を担うのは女性だとする風潮はだいぶ薄れてきたようだが、かつての社会における役割分担は明確で、男は会社で働き、女は家で家事と育児に専念するというカタチだった。それに倣うカタチで、女子は子供のうちからお母さん役を演じてきたに相違ない。

　つまりままごとは、将来演じていくであろう家庭人としての女性像を模した予行演習を兼ねた遊びだったに違いなかった。

　そういう意味では、人の生き方や社会的役割に定形というものが無くなりつつある今、おままごと自体のカタチも姿を変えていくに違いない。

　ところで過日、将来の予行演習とも呼ぶべきイベントが、本学（国際文化理容美容専門学校 渋谷校/国分寺校）国分寺校で行われ、来場した多くの皆さんは存分に楽しんでいたようでありました。

　そのイベントは、コロナ禍が明けて4年ぶりに復活を遂げた学園祭『Bunka Park』で、久々の祭りの興奮に国分寺校は沸き立っておりました。

　で、このイベント、何がおままごと＝将来の予行演習なのかといえば、それはまさにお客さまをお迎えしてサービスを提供するという行為そのもの。

　将来、理美容というサービス業に就く学生たちにとっては、ある意味予行演習になったようでありました。