美容の『国家資格試験』、実技課題は2つ。

　1つは『カッティング』（ヘアカット）で、1つは『セッティング』（ヘアセット）。

　ヘアカットは毎年同じ課題のレイヤーカットなのだけれど、ヘアセットの方はワインディングとオールウェーブセッティングの2課題がその年によって振り分けられて出題されている。

　ここ2年ばかりはワインディングが連続して出題されたとのことで、そろそろオールウェーブが出題されるのでは…と見られている。

　そんなわけでもないだろうが、本学（国際文化理容美容専門学校 渋谷校/国分寺校）美容科2年生（138期）の一学期末実技試験の課題は『オールウェーブセッティング』だった。

　オールウェーブといえば、少し前、その技術が現代のヘアスタイル事情にそぐわないのでは…ということで、世間を騒がせていた記憶がある。

　そぐ、そぐわないの判断は『試験センター』にお任せするとして、確かにあのスタイルは現代にはないとしても、ワタクシたち素人には分からないことだが、あのスタイルを形づくる工程にはさまざまな技術が駆使されているそうで、そう簡単に時代にそぐわないと決めてしまうのも早急か。

　ということで、出題の是非はさておき、学生が指先で器用に毛流れをコントロールしてつくり出す独特なスタイルを見るにつけ、バブル期に一世を風靡した鶴田一郎画伯の美人画を彷彿としたワタクシでありました。