ガラパゴス。

　南米、エクアドルの沖合いに浮かぶ太平洋上の島々『ガラパゴス諸島』を指してこう呼ぶ。スペイン語で「ゾウガメたちの島々」という意味らしい。ピンタゾウガメ最後の生き残りロンサム・ジョージ（一人ぼっちのジョージ）が発見されたピンタ島もガラパゴス諸島の島だ。

　この島々は、600万年前に海底火山の活動によって誕生した島々だそうで、大陸と陸続きになったレキシを持たないのだそうだ。

　そのため、この島々には他の地域には見られない独自の進化を遂げた固有種の動植物が見られ（ロンサム・ジョージがまさにそれ！）、転じて独自の進化を遂げたモノをガラパゴスと呼ぶようになって久しい。

　総じて日本の産する工業製品は、世界水準とされる欧米規格から逸脱したものが多く、故にガラパゴスと揶揄されることが多い。

　確かに日本の工業製品の進化は独自なのかもしれないが、果たしてその進化はガラパゴス、独りよがりなのだろうか。否、ガラパゴス上等！！「♪いいじゃないの、幸せならば?」と思ってみたりもするのである。

　一方で、独りよがりにならないよう注意を払わないといけないものもある。

　客商売と呼ばれる分野はその典型で、決してエンドユーザーの意向を置き去りにしてはならない。理美容業もしかり、ガラパゴスになってしまってはいけないのだ。

　本学（国際文化理容美容専門学校 渋谷校/国分寺校）も、学生のガラパゴス化を避ける意味もあってか、他の理美容学校さまと競い合うコンテストへの出場を推奨しているし、地域のイベントごとへの参加なども積極的に推し進めている。

　この秋にも、学生たちはさまざまな場所で開催されたイベントに、おもにヘアメイクのボランティアとして借り出され、いろいろな人たちとコミュニケートしていたようでありました。

　独りよがりの技術者にならないために、学生のうちからこうした経験を積むことが肝要なのでありましょう。

　だって、ロンサム・ジョージになってしまったらサビシーでしょ…。