セルフブランディングという概念が確立して久しい。

　自分と他者を明確な視点で差別化し、自身を優位に売り込もうという企てだ。だから、自分を売り込まなくてもいいという人には必要ないものかもしれない。

　だけど悲しいかな、人生には入試、就職、恋愛、結婚などなど、自分の売り込みが必要となる場面が目白押し。常に選んでもらう立場に立たされるのが人生だ。

　そこで必要になるのがセルフブランディングというわけ。

　でも、セルフブランディングと一口に言っても、どの部分を強化してブランディングすればいいのかというと、それは内面だったり外見だったり技能だったりとさまざま。人はいろいろな飛び道具を携えて人生に立ち向かうのだ。

　ところで、「百聞は一見に如かず」というコトバがある通り視覚情報の重要性が際立っているところから、セルフブランディングの確立には外見、特に顔まわりのブランディングが大切ということが導き出されるところ。

　本学（国際文化理容美容専門学校 渋谷校/国分寺校）の属する理美容界は、まさにこの顔まわりのセルフブランディングに携わっている。なのでワタクシたちの業界には、人さまの顔まわりのデザインに寄与する技術者に向けたメソッド（教則本）が数多く存在する。

　そんな中で本学・国際文化出版局より出版された『顔をデザインする』は異質だ。

　著者であるウノ・カツジ・ムラハシさんは、フランス発祥の顔分析テクニック『ヴィザジズム』を、アジアで唯一人、本国フランスで修得。そこにご本人の経験を加味したメソッドを考案。そのメソッドを元に本学でも学生向けに講義を展開いただいているが、それら全ての集大成というか大綱（たいこう）が本書というわけ。

　この本、顔やヘアのデザインというものを視覚的に示すにとどまらず、脳科学や行動心理学といった学問の視点から論理的に示しており、故にメソッドであり啓蒙書であり、一種の哲学書でもあるという性格を持つ。

　この度、この『顔をデザインする』刊行を記念したイベント [ 顔とヘアデザイン ] が、来たる4月23日（火）、東京・代官山の『蔦屋書店』にて開催される。

　著者/ウノ・カツジ・ムラハシさんと銀座のヘアサロン『COA GINZA』の青木大地さんのトークショーが企画され、「デザイン・人とのコミュニケーション」をテーマにヴィザジズムの神髄に迫るもよう。

　セルフブランディングを画策している、もしくは画策に寄与しているアナタは必見だ。きっと目からウロコの体験をするに違いない。

Information・・・・・・・・・・

『顔をデザインする』刊行記念イベント [ 顔とヘアデザイン ]

日時 : 2024年4月23日（火）19:00 〜 20:30

会場 : 代官山 蔦屋書店 3号館 2F SHARE LOUNGE

詳細 :http://store.tsite.jp/daikanyama/event/beauty-health/39595-2049530324.html