国際文化理容美容専門学校
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  • 16.04.25
  • とと姉ちゃんと白粉(おしろい)

 4月から、NHK朝の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」が始まりました。

 主人公のモデルは、雑誌「暮しの手帖」の創立者である大橋鎭子氏。大橋氏は、伝説的な編集者として知られる花森安治氏とともに画期的な企画を連発し、婦人家庭雑誌というスタイルを確立しました。

 花森氏はグラフィックデザイナー兼コピーライターであり、もともとパピリオ化粧品という会社の宣伝部にいました。ここの前身を伊東胡蝶園といい、日本で初めて無鉛白粉を製造、販売したことで知られています。

 パピリオは終戦後急速に業績を伸ばし、一時は化粧品販売実績でナンバーワンに躍り出たこともあります。原動力となったのは、安全をうたった無鉛白粉でした。

 古代から、白粉には「鉛白(えんぱく)」という白色顔料が用いられてきました(塩基性炭酸鉛)。肌に塗ると透き通るような白に発色しますが、鉛は有毒物なので、体内に取り込まれると、時に鉛中毒(鉛毒)を引き起こす事があります。

 歌舞伎俳優、四代目中村福助は、天覧歌舞伎に勧進帳の義経役で出演した際、鉛毒のために体が震え、台詞もうまく言えなくなり、本人も周囲も狼狽しましたが、幸い、極度の緊張から震えたのだろうと判断され別段お咎めもありませんでした。これを機に、福助は一層精進し、鉛中毒を克服するほどに演技力を高め、後に名優五代目中村歌右衛門となります。

 鉛の含まれない白粉を発明した化学者・長谷部仲彦氏は、パピリオ化粧品の前身、胡蝶園の創業者の一人でした。無鉛白粉は、大正天皇に献上したことから、「御料御園白粉」と名付けられ、一世を風靡しました。安全で健康的な化粧品を求める長谷部氏らの精神が、とと姉ちゃんの舞台である「暮らしの手帖」が重んじた「消費者本位」という考えにつながっていったのです。(S)

 

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 台東区根津のギャラリー・スペース藍では、往年のパピリオ化粧品の化粧瓶、ポスターなどが展示されたミニ展覧会を開催中。ビューティサイエンス学会理事長で、風俗史研究家としても知られる高橋雅夫氏のコレクションが多数陳列されています。

開催日は不定期。問い合わせ=080-5430-6648(村田様)

 

 

 

 

 

女形の化粧

 

 4月12日(火)、全日本婚礼美容家協会東京ブロック主催の、春の勉強会「魅せる日本化粧」が、本学園8号館で開かれました。

 講師の島田史子さんは、今は亡き名優、九世澤村宗十郎丈の番頭を長くつとめ、現在は「和粋伝承人」の肩書きで、歌舞伎文化の継承と普及に尽力されています。

 「出雲の阿国」の傾き(かぶき)踊りをルーツとする歌舞伎は約400年の歴史を有しますが、その長い道のりの中で、結髪、化粧、衣裳など、日本文化を支えるさまざまなファクターを発展させてきました。中でも和化粧の変遷史は、歌舞伎抜きでは語ることができません。

 歌舞伎は平面的な演劇といわれています。舞台にしても、オペラやバレエのような奥行きを作らず二次元的に構成しますが、化粧も全く同様で、西洋のメイクの代名詞でもあるシャドウやハイライトをほとんど用いず、卵の表面に絵を描くように作っていきます。今回の講座では、歌舞伎俳優の中村京蔵さんが、このような解説をまじえながら、女形(娘役)の化粧を披露しました。

 

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 中村京蔵さんといえば、テレビCM「勘定奉行」でおなじみの役者さんで、隈取りを施した立ち役姿で「おまかせあれぃ」と見得を切るシーンが印象的です。国立養成所の出身で、先代の中村雀右衛門丈に師事されました。立ち役も巧みに演じますが、本来は女形。今回の講座では下地作りから実演し、女形化粧のポイントを軽妙に語ってくださいました。

 顔をふっくら見せるために口中に綿を含んだり、医療テープで入念に顔の皮膚を釣り上げて若さを演出するなど、涙ぐましいほどの裏技も紹介されました。眉を描くのは「ひく」といい、口紅は「さす」。目元のメイクは「めはり」で「めばり」は間違い。歌舞伎では「かつら」とはいわず、「あたま」ということなど、まさに目からうろこが落ちるような話が次々と披露されて、歌舞伎ファンならずとも400年の伝統文化の深遠さに驚かされる講座でした。(S)

 

 

 

 

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